Hotel Chelsea |
皆さん、" Hotel Chelsea " を ご存知でしょうか。
1883年にアパートとして建てられたこの建物は、1905年にホテルとして再オープンし、その後いわくつきの場所として有名になったのでした。
チェルシーホテル(この呼び方の方が慣れています)が有名なのは、なんと言ってもここを常宿としてきた有名人の面々。
音楽界からは、ボブ ディラン、ジミー ヘンドリックス、ジャニス ジョップリン、パティ スミス他。
アート界では、デ クーニング、ジャスパー ジョーンズ、またウォーホル作の映画 " Chelsea Girls " に出てくる面々。
物書きでは、ユージン オニール、トーマス ウルフ、詩人のアレン ギンズバーグ、ウィリアム バロウズ等と続く、続く。。。
自殺者やアルコール中毒、薬物中毒で警察を賑わかせた常連ホテルでもありました。
もう、ホテル自体が当時の一つの文化として様々なエネルギーを生み出していたようです。
いろいろな映画にも使われている場所ですが、私が最初に知ったのは、若いときに観た映画 " Sid and Nancy " でした。
イギリスのパンクバンド " Sex Pistols " のベーシスト、シドニーとガールフレンドのナンシーのドラッグに溺れた生活をラブストーリー仕立てにした映画。
最後はここチェルシーホテルで、シドニーがナンシーを刺し殺してしまう(証拠不十分でシドニーは解放されますが)という事実に基づいた映画です。
もう、この映画を観た当時の私はかなりのインパクトとショックを受け、しばらくはズシン!と心に重いものがつかえていたのをよ~く覚えています。
私にとっては、そんなおどろおどろした印象のホテルです。
でも、印象だけではありません。
実は、NYに住み始めた最初の3年はチェルシーに住んでいたのですが、そのチェルシー内で3度ほど引越しをしました。
その時、引越しと引越しの間に1週間ほどお世話になったのが、ここチェルシーホテル。
当時はロビーにたむろしている人たちも、ちょっと危なさそうな雰囲気が漂っていて、今のようにホテルツアーが行われるような、そんな明るい感じは一切なかったのを覚えています(笑)。
でも、更に私が見たものは。。。
飛び降り自殺でした。
1週間チェルシーホテルにお世話になった後、短期間でしたが住んだのが隣のアパート。
ある日、ホテルの前がすごい人だかり。交通も遮断され、そこからは何も見えなかったのですが、部屋に戻り窓を開けて(23丁目に面していました)下を見ると、男性がうつぶせで倒れていました。
ホテルからの飛び降り自殺でした。
" やっぱりニューヨーク。やっぱりチェルシーホテル。" と思ったその時。
今では、そんな歴史のあるホテルを見にくる観光の方が目立つようになりました。
Hotel Chelsea
222 W. 23rd St.
New York, NY 10011
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